Archive for the ‘撮影舞台裏’ Category
カイリー18歳に: カイリー・ジェンナーベストショットランキング
18歳を迎えるまでにここまで多くのことを達成した人は彼女以外にはなかなか見つけることができません。すでにファッションスター、TVスター、Balmainモデル、Snapchat中最も人気のある人物、カイリー・ジェンナーには数多くの輝ける瞬間がありました。
そんな彼女がプロとしての初撮影を行ったのは5年前のこのスタジオです。SlickforceStudioチームは流星の如き彼女の成長に少しでも貢献できたことを、心から誇りに思います。その後ジェンナーは何度も私たちのカメラの前へと戻ってくることとなりました。
先月、カイリー・ジェンナーのイメージランキングを皆さまから募集させていただきました。皆さまの御応募を集計した結果、トップ5はこうなりました。こちらをクリック。
さらなる詳細、フルギャラリー、未公開動画はタイトルをクリックからどうぞ。それでもまだまだカイリーを見たいという方のために、こちらでこれまでの撮影全てを公開しています。
ジェンナーの18回目の誕生日が素晴らしい一日となるよう、また彼女のさらなる成功を祈ります。それではランキング発表!
5. Kendall & Kylie’s First Team Up at SlickforceStudio
ケンダルとカイリーを一緒に撮影したのはこれが初めてではありませんでしたが、全てを3D撮影というのは初の経験でした。最終イメージと撮影のメイキングはこちらから。
4. Kylie Jenner: Day One – Kylie’s First Shoot
カイリー・ジェンナーが私のレンズに飛び込んできた歴史的な初撮影。これ以上ない輝きです。初撮影からのイメージはこちらから。
3. Arthur George Socks for Neiman Marcus
上の動画や未公開動画からも見れるように、この撮影は本当に面白さに溢れたものでした。ファイナルキャンペーンイメージはこちら。
2. OK! Magazine Spring Fashion Feature
美しく、明るく、そして元気いっぱい。ケンダル&カイリーのフルOK!ショットと未公開シーンはこちら。
1. WMB 3D: Kendall & Kylie at Ultimate Graveyard
砂漠での撮影となったWMB 3D: World’s Most Beautifulの中でも最高の仕上がりと言っても過言ではないでしょう。アルティメイト・グレーブヤードの裏側はこちらからどうぞ。
いかがでしたか?もっといいのがあるって?それではあなたのお気に入りの一枚をこちらからお知らせください!
インタビュー: SlickforceGirl コミックブックの用な照明
今回は最近行ったFstoppersのレベッカ・ブリットとのインタビューを紹介します。インタビュー全文はこちらから。
Fstoppers/レベッカ・ブリット: 何か自分以外に対して才能を提供するフォトグラファーには常に感動させられます。SlickforceGirlは女性の乳癌に対する認知度を上げるためのコマーシャル且つクリエイティブブランドです。先日クリエイターのニック・サグリムベニによるMastering Lighting seriesを見る機会を頂いたのをきっかけに、実際にニックと向き合ってSlickforceGirlのキャンペーン、またその中で彼が教授しているテクニックについて話し合いたかったんです。
FS: 私もここ数年SlickforceGirlのファンなのですが、読者の皆さまに向けてSlickforceGirlを始められたきっかけを説明いただけますか?
ニック・サグリムベニ: SlickforceGirlをスタートした頃、私は芸術性の岐路に立っていました。私のキャリアはまずアーバングラマーマーケットにて受け入れられました。それは熱狂的なファンがいる場ではありましたが、世界的に見るとまだまだ認知されてはいませんでした。モデルたちはゴージャスで才能もある。ですがその場は実は彼女らがモデルとしてのメインストリームで勝負することは難しいことも事実でした。というのも、彼女らはどちらかと言うとカービーでエスニック、身長は低め。彼女らの役割はこれまでミュージックビデオなどに限られていたんです。
私は常に彼女らの色、ボディラインを欠点としてではなく魅力だと考えていたのです。そんなこともあり、彼女らをどう撮影するべきかは本能的に理解していました。それはこれまでメインストリームで活躍してきた女性に対しての撮影法ではなく、彼女らのための撮影を行う必要があるということです。、背が高い、細い、白いなど女性の特徴すべてを活かせる、多様性に溢れた世界を新しい世代に創り上げたいと考えていたのです。
FS:宇宙飛行士ヴァネッサの撮影は相当規模が大きいように思います。映画のワンシーンのようにも見えます。どのようにしてこの場所を選んだのですか?またその理由は?
ニック: ビジュアル的な話ですが、ヴァネッサの撮影は物理的にも一番困難な撮影でした。ですが同時に最も楽しい撮影でもありました。映画を作るような気持ちでいたのを覚えています。私も含めスタッフ全員がフィルムプロダクション程の予算をどうにかイメージ撮影にもってこれないかと検討するプロデューサーのようでした。最近では背景画全てに先取りの写真の合成を使うような流れがありますが、これを私は理解できません。現地に行くことが撮影の楽しみであり、また撮影に対するエネルギーを劇的に上げてくれるものです。
サウンドステージにSF映画用に作成されたスペースシップを見つけたのですが、幸運にもそれがまだ壊されてはいなかったんです。形としては完璧だったのですが、カラーが面白みのないグレーということが少し問題でした。私にとってはジェームス・キャメロンのアバターの生物発光のワンシーンに見られるような、何か宇宙の奥深くをイメージさせるようなスタイリッシュな色が理想でした。
これを実現させるためのポイントは、衣装と色合いです。当初はモデルのヴァネッサに本物のNASAのマーキュリースーツを着せることも考えていました。しかしその考えも、撮影できないほど重く、またゴツゴツしているということに気づきすぐに廃案となりました。そこで自ら衣装を作成することに決めました。モニターの光を表現するためにスペースシップの周りにファブリックを取り付けてもいます。
FS: このコンセプトにはどのような照明を使いましたか?
ニック: コックピットのシーンには二つの照明を使用しています。モニターとコントローラからの内側の光にひとつ。星からの外側の光にひとつです。宇宙を表現するための照明マニュアルなんて存在しないので、雰囲気を掴もうと古い映画撮影師の本やターミネーター2を見たりもしました。
グリーンスクリーンは使いたくないと考えていたため、コックピットの外側に12×12の白いグリフォリンを二つ設置し、さらに4ヘッドつきの2400w/sをその上に二つ用意しました。静止画においての合成技術の使用は動画に比べれば、非常にラクになります。そのためどんな色を使っても問題ありません。そして、ピンクやパープルのジェルでヴァネッサにラインやボックスライトを直接向けることで、このような「ネビュラ」を創り出しました。外側の発光を創りだすトリックは失敗すれば、そのシーンを完全にブラックにしてしまう可能性も考えられたので、狭いスペースに光を当てすぎないように細心の注意を払いました。コックピット内側の光には、スペースシップとカメラの周りにスティールブルージェルを置くことで表現しました。
このシーンの撮影に使ったのは、50ミリレンズのISO 100です。広角レンズでの撮影とはいえ、一番の挑戦はいかにそのスピードの中フィールドの奥行きを捉えるかということでした。ヴァネッサと星全てがフォーカスされていなければならないからです。もし本当に星が窓の外にあれば、ここまで苦労することなく光を撮影することができたかもしれません。また青や紫などは暖色によりも暗い光とは相性が良いことも、私たちが理想とした形を表現できた要因です。
(インタビュー全文はこちらから.)
— レベッカ、Fstoppersチームの方々、素晴らしいインタビューありがとうございました!
SlickforceGirlメイキング: 砂漠のメカニシャン、ジェシカ
SlickforceGirlの世界に新しいヒーローが登場、その名も砂漠のメカニシャン、ジェシカ。彼女に直せないものなどない。あなたの意見だって彼女に懸かれば一瞬で修理完了。
モデルのジェシカ・ブルシアガがこの砂漠の救世主へと息を吹き込んでくれました。彼女は土にまみれるハードな撮影にも心よく対応してくれました。ジェシカのメイキングは上のビデオからどうぞ。さらにファイナル・キャンペーンイメージとBTSギャラリーは下に。
さらなるイメージはSlickforceGirl.comから観覧可能です。FacebookやInstagramでのSlickforceGirlのチェックもお忘れなく。
CREDITS:
Photo: Nick Saglimbeni
Model: Jessica Burciaga
Makeup: Therese Williams
Hair: Al Ingram
Styling: Diana Chan
“Solo Day”に向けB1A4、 SlickforceStudioとタッグ
韓国語はこちらをご覧ください。
5月、SlickforceStudioは韓国の人気グループB1A4とタッグを組み、彼らの新曲「Solo Day」のミュージックビデオ作成を行いました。ジニョン、CNU、バロ、サンドゥル、ゴンチャンの5人のメンバーとスタッフたちが韓国からロサンゼルスに来たのも、彼らには本場のハリウッドスタイルのビデオにしたいという目的があったからです。
B1A4はここ数年間でファンの数を劇的に増やしています。今現在もファンは増え続けていることもあり、今回私たちはこのビデオはインターナショナル・プロダクションであるということを強く意識して製作に取り組みました。撮影は、私たちがこれまで行ってきたロケ地の中でも特に代表的な場所が選ばれました。WMB 3D: World’s Most Beautiful shoot with マリカ・シェラワットの砂漠での夕食のシーンや、ケンダル・ジェンナー Day One、メラニー・イグレシアス水着ショットの撮影時に使用したビーチに見覚えのある方もいることでしょう。
「Solo Day」のプロダクションはこれまでに経験した海外チームとの仕事の中でも最も刺激的なものとして脳裏に刻まれることとなりました。お互いの関係を深めることもでき、これから先もずっと関わっていくことは間違いありません。特に韓国人ディレクターのスンギュン・ユーと彼の素晴らしいチームと共に行った作業は私にとって非常に面白いものでした。
SlickforceStudioのスタッフは常に時間、場所、人、道具などのプロダクションごとに変わる状況にも当然のごとく臨機応変に対応してくれます。Slickforceにはジョイス・パークという素晴らしい女性がいて、ライン・プロデューサのケビン・サバリーズ、プロダクション・コーディネーターのジェームス・マンのサポートにより私がビデオを作製します。
私たちスタッフ一同、B1A4が世界で活躍することを願うとともに、「Solo Day」のリリースにも大興奮です。(下でご覧ください) 今回の「Solo Day」のメイキング舞台裏動画も近日公開します。インスタグラムのフォローもお忘れなく。@NickSaglimbeni
VIDEO CREDITS:
Director: SUNGKYUN YOO
Producers: NICK SAGLIMBENI & JOYCE PARK
Line Producer: KEVIN SAVARESE
Production Coordinator: JAMES MANN
VFX Supervisor: JACKY OH (Motif Imagenery)
Editor: KANG SUN
Production Designer: YOUNGSOON JUNG
Designer: PARK HYO JUNG
Director of Photography: JO YOU SUNG
Movi Operator: RHEE JUN HYUK
IMAGE CREDITS:
Photos by DANIEL MAGANA, DAVID BEDROSIAN, MAHALIYAH AYLA O
優秀な人物を採用するためのトップ10ルール – Part 2
5. 馴れ合いになってはいけない
これまで、意欲的な態度は重要な要素だと話してきました。もちろんそれは間違いではありません。ですが、それも度が過ぎれば話しは変わってきます。一日中笑顔を絶やさない人には一見好印象を受けるかもしれません。ですが、おしゃべりが永遠に終わらないというスタッフは避けるべきでしょう。中には撮影現場に入れるということで興奮する人もいるはずです。ですが現場にいる人は皆、自らの仕事に集中し、素晴らしい成果物に繋げようとしているのです。そのため、誰かれ構わずしゃべり続ける人材は邪魔になりかねません。特に、撮影中にまでおしゃべりを続ける人物は問題アリです。こういった空気の読めない人物は、周りのスタッフの士気を乱し、最終的にはあなたのプロジェクトに深刻なダメージを与えることとなります。
4. 携帯はポケットの中で、電源オフに。
これはソーシャルメディア時代ならではと言えるでしょう。最近では多くの人が携帯画面に集中してばかりです。ですが現場にいる以上あなたは、またあなたのチームは仕事をしに来ているのです。私はこれまでに、仕事中に携帯を手放すことができず、結果的にその後二度と声を掛けられることがなくなったというスタッフたちを数多く見てきました。中でもこれはヘアー、メイク、衣装係の方によく見る傾向です。
フォトグラファーが撮影の出来栄えを注意深く確認するのは当たり前のことかもしれません。とは言え、その他のスタッフもフォトグラファーと共により良い撮影を行うために協力するべきです。モデルの衣装セットが終わったからと言って、衣装係の仕事が終わったわけではありません。そこにいる全てのスタッフがモニターに集中していなくてはなりません。いくら撮影が終盤にかかってきていても、モデルがカメラの前にいる時というのは、全員が最も集中すべき瞬間なのです。
3. あなたと成長しようという意識がある人物
成長過程にあるブランドや会社においての共通の課題とは、いかにビジョンに賛同する人物を見つけるかです。Slickforceに関して言えば、その面においては非常にラッキーで多くの人を惹きつけることができましたが、それでも中には意見の合わない人物もいました。誰も一日の終わりに、仕事場でストレスを溜めたくはないでしょう。もし仕事場でトラブルばかり引き起こす人物がいるのであれば、彼らが職場を後にしようとも悔やむことはありません。
一人での仕事よりもチームとして働くことを望む人物は少なくありません。もし幸運にもそういった人材を探しだせたのであれば、次は彼らのゴールを聞き、それがあなた自身にも利のあることかを確認しましょう。人は誰もが自らの職を好きでありたいものです。ですが責任者としてのプレッシャーや責任に対しても同じように感じられる人物は多くはいません。
2. 自分にない長所を持っている人物
チームを作り上げる上で最も素晴らしいことと言えば、それは間違いなく自分にない才能を獲得できるというです。ところが多くのアーティストたちは自らのエゴを押し付け、コントロールできる人材ばかりを採用しようとしています。こういった人物に人の上に立つ資格などありません。
イエスマンの集団がビジネスを成功させることはありません。自分にはできないフィールドにおいて、優れた才能を持つ人材を探し出しましょう。私が初めての撮影に取り掛かっている頃、私はチームを持っておらず、ヘアーとメイクアップアーティストを探していました。幸運にも私が出会ったアーティストたちはモデルたちを輝かせるという面において、当時の私よりも遥かに優秀で、それによっては私は撮影のみに集中することができるようになったのです。15年経った今も共に仕事をしていることを思えば、彼らの採用はこれまでの色々な決断の中でも最も賢明なものでした。
1. お金は通貨としてが全てではない
中には資金さえあれば、誰でも良いチームを作り上げることができると考えている人がいるでしょう。ですが私が始動し始めた頃には、そのような資金などほとんどありませんでした。本当に月3万円ぐらいが限界だったんです。友人と安くて小汚い小さな部屋を借り、そこに「SlickforceStudio」と書いたステッカーをドアに貼っていたのが始まりです。当時の私にプロを雇う財力などなかったため、友人らに手伝いをお願いしたのです。多くがオフィスワークを仕事にしていた彼らにとって、写真撮影の現場はかっこよく思えたのかもしれません。一度低価で雑誌の撮影を受け、実績を積んだ後はインターン生やフィルムスクールの学生を採用しました。
彼らは強い向上心を持っており、協力的な人材ばかりでした。ただ彼らは仕事を押し付けられ、自らの生活にストレスをかけられるのをひどく嫌います。SlickforceStudioの経営を始めてから10年以上経った今、私には確実に言えることが二つあります。ひとつは資金不足がバッドチームを招くわけではないということ。二つ目は感情におけるポジティブな経験が、何よりも価値のあるものということ。あなたも同じ方向を向いて共に突き進んでいくための、最高のプロフェッショナル集団を創り上げてください。
私からの紹介はここまでです。もし気に入っていただけた、またはさらなる写真をご覧になりたい方は以下にコメントお願いします。
優秀な人材を雇うためのトップ10ルール – Part 1
Mastering Lightingのリリース後本当にたくさんの方から、撮影現場でのライトニングの出来栄えや感想などのメッセージを頂いています。みなさんから頂く質問には、スタッフに関する話題も多く含まれています。大規模な撮影となるとスタッフの団結が重要なポイントとなります。そこで今回は私がSlickforceのスタッフを雇う際のトップ10ルールを紹介したいと思います。(Part 1 of 2)
10. チームワークを楽しむ人材
これは一見当たり前に思えることかもしれません。ですが、アーティストを雇う際の大きな問題の一つは、彼らのような人材の多くが他人のサポートに周りたがらないのです。しかし、本当に日ごろから知識を増やそうという意識で働いている人であればわかるはずですが、すでに知っていることを考えることよりも、実際に経験するということが成長において一番重要なのです。チームプレイヤーはほかのメンバー全てを惹き立たせ、エゴを突き通すことではなく、どれだけ助け合いができているかということに誇りを持つべきです。
エンターテイメント業界での私の初仕事はディレクターのジョン・ウー(The Killer, Face/Off, Mission: Impossible 2)の下でのインターンでした。その期間中は大量の資料をコピーしたり、パッケージの配達、空港への送迎なども経験しました。もちろん私はディレクターの仕事をしたいと考えていましたが、同時に私に求められているものは、意見ではなく、周りの人のサポートであるということを理解していました。それでも私はただただ才能豊かなチームの一員でいることにワクワクしていたのです。もちろん彼らから多くのことを学んだのは言うまでもありません。
9. 才能よりも、プロ意識
私たちが生きている現在は、誰もが自分自身をある意味アーティストだと考えており、またそれ自体は(多くの場合)素晴らしいことだと言えるでしょう。ですが、実際には自称アーティストであるだけの薄っぺらい人たちがいることも事実です。こういったタイプは自分をアーティストと呼ぶことで、「社会の枠にははまらない」、「決められたスケジュールには従わない」などと考えることも多くあります。こういった輩が真のアーティストの足を引っ張っているのです。真のアーティストは、他人からの評価が全てであり、誰かと仕事をする以上頼られる人間でなければならないということをよく理解しています。もちろん時間を守ることなど当たり前であり、一人の遅刻のせいで撮影時間を延長することなど決して許されません。
スキルに関して言えば、チームを魅了するほど才能を持った優秀なアーティストはちらほらいるものです。ですが一つだけ確実に言えることは、自分のエゴを振りかざし、人の時間を尊重できないようであれば、そのような才能に価値などありません。才能が人を惹きつけることができるのは一瞬だけであり、それ以上を求めるならばプロフェッショナルになる以外ありません。
8. 強固な意志は強い筋肉にも勝る
Mastering Lightingの際中にも言ったことを、再度ここで言わせてもらいましょう。Slickforceチームの大部分は女性によって構成されています。誤解されないよう説明すると、もちろん優秀な男性アシスタントも存在します。ですが全体的に見ると、私は女性の方が協調性には長けているという印象を持っています。共に仕事をする女性たち(いずれの方もまぎれもなく才能に溢れたアーティストたち)にはチームとして仕事と向き合うこと、またチームであるがために可能となる幅広いネットワークやリソースの活用を心底楽しんでいることが伺えます。
それに加え、女性を撮影するという現場において、女性アシスタントはモデルをリラックスさせることができます。これは撮影現場においては、最重要項目とも言える仕事です。もちろん力仕事は男性スタッフには敵わないかもしれません。ですが、それよりもポジティブ且つ、チームワークに長けているということの方が、撮影を成功させるというプロセスにおいては重宝されるのです。そもそも、撮影器具にそこまで重量のものなどないんです。プラスチックかアルミでできているものがほとんどで、女性であってもどうにかやっていけるものです。
7. 安全性を疎かにする者は絶対に雇ってはいけない
映画スクールにおいて私が一番気に入ったことは、繰り返し安全性について教えてもらえるということです。私たちの仕事では重く、パワフルで、高い電圧のものを扱うことも多く、また現場は屋上、道路の真ん中など多岐に渡ります。そのため少しでも注意を怠れば、それがあなたにとっての最後の撮影になるということもあり得ます。これは決して大袈裟ではなく、撮影現場にて致命傷を負う可能性は何万とあるのです。安全性について学ぶことに対しては決して妥協してはいけません。それは自分自身のために限らず、チーム内のメンバー全てに関わることなのです。
6. 優秀なアシスタントはあなたの次の動きを予測している
何をするべきかという指示を待つアシスタントが多すぎます。もしこれが、昨日今日雇われたアシスタントであれば、まあいいでしょう。しかし、そうではなく既に何回かの撮影を共にしているアシスタントであれば、彼らには私の動きを予測して行動してもらいたいのです。良いアシスタントとは言葉を交わさずとも、注意深くあなたに耳を傾け、また生産性の向上、サポートに意欲的な人材です。もし彼らにこういった問題があるんだがと話すと、彼らはすでにそれには気づいており対策も頭に入れているはずです。正しいアシスタントとはそういった行動を取れる者のことです。もし本当に優秀なアシスタントにめぐり合えたなら、彼らはあなたの次の行動を予測し、そこで起こりうる問題は予め解決してしまうでしょう。そのような人材を他人に逃がすことは絶対にしてはなりません。手錠をはめてででも、自分の下に置きましょう。
Lighting Setup 2.0 – クリス・アンダーソン, クイーン・エステル & DJ ミーガン・ダニエルズ
Mastering Lightingのリリースに伴って、NickSaglimbeni.com中のイメージなどへライトニングテクニックについてたくさんの質問を頂いています。上のイメージは非常に話題になり、私のブログの中でもトップ5のレビュー数を誇る一枚だけあって、特に多くの質問が集中しています。
NBAスターのクリス・アンダーソン、ブロンドビューティーの女王エステル・ハヌカ、DJミーガン・ダニエルズという豪華の顔ぶれが人の目を惹きつけるのはもちろんですが、大多数の質問はライトニングとセット、またいかにこのような仕上がりにできたのかというものばかりです。そこで今回、詳細をまとめたグラフを用意しました。ライトニングセットアップ2.0とでも呼びましょうか。(実際かなり役立つはずです)
Rebel Inkから雑誌の表紙と10ページの撮影を依頼されました。お気づきの方もいるかもしれませんが、イメージの元となったのは、ニルヴァーナのSmells Like Teen Spiritのプロモです。一般の器材などを抜きにしても、SlickforceStudioのセットがあれば何もないスペースでも充分撮影ができるため、私たちはまずコンクリートのフロアにシートを広げ、モデルたちの背後にバックボードを設置しました。
モデル3人ともがブロンドで真っ黒の衣装を着ての撮影といいうことで、バックライトが彼らの髪には効果的だと考え、缶の裏側の光を隠すように、彼らを左右から挟む形をとりました。この撮影には、スペースを凝縮し、全ての要素をタイトなフレームに詰め込むため、Hasselblad 503CWの180mmレンズを使用しました。さらに、反射させるようにコンクリートを水で濡らし、フロアに三つ目のバックライトをカメラに向けて設置しました。(このライトはモデルで隠れていますが、これによりハイライトを作り、最大限のコントラストが表現されています)
今度は私から質問です。もし身長2m級のアスリートと超絶美人のブロンドモデル二人がガレージにいるとしたら、あなたならどのように撮影しますか?
この記事があなたの役に立てば光栄です。またさらなるライトニングの詳細を知りたいという方はこちらから。Mastering Lighting: Volume One
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未公開舞台裏ショット マリカ・シェラワット for WMB 3D
マリカ・シェラワット出演の映画「Dirty Politics」が公開間近へと迫るとともに、ボリウッド時代のマリカを砂漠へと連れ出しWMB 3D: World’s Most Beautifulの撮影を行ったときのことを思い出しました。そのときの舞台裏イメージ(と動画は下)をアップしときましたので、前回見逃したという人はお楽しみください!
WMB 3D: Mallika Sherawat scorches the desert from ニック・サグリムベニ on Vimeo.
マスタリング・ライティング: ボリュームワン – 先行予約
SlickforceStudioは一アートハウスとして、商品にはすべて強いプライドを持ってプロデュースしています。とは言え、年々各プロジェクトに注ぐ神経も前例のないレベルへと変化していることも事実です。消費者の底知れぬ要求に対応するため、常にチーム全体のスキルアップ、そして次のステージへのステップアップが求められるのです。
マスタリング・レタッチングのリリース以来、私の受信箱にはライティング・チュートリアルに関する問い合わせが殺到しています。五つのPhotoKampワークショップのプロデュースが引き金となり、止むことのないフォトグラファーたち一人ひとりにベストな指導法を考えるという、多忙ながら貴重な機会を頂いています。大志を抱くアーティストたちがイメージする世界は、いつも彼らの脳の中に留められてきました。しかしそれもこれまで・・・
声高に報告しましょう。1月前半ついに、マスタリング・ライティング:ボリュームワンの先行予約が始まります。従来のSlickforceSystemスタイルによるレッスンに加え、皆様からの数知れない質問の答えを詰め込んだ待望の新作です。
ボリュームワンでは、私のベストショットの例とともにセットアップ、証明について紹介します。ここでは、日光の利用、霧の扱い方、自然の光と人工の光のバランス、正しい合成など最も多く寄せられた質問にもお答えいたします。その中でも最も注目してもらいたいことと言えば、撮影現場や照明のセットアップを私と一緒に実践できるということです。
また、マスタリング・レタッチングとマスタリング・コンポージティングのコレクターズ・ボックスセットへは多くの反響を頂きましたが、今回はそれを上回ることも必須と言えます。最初にマスタリング・ライティング:ボリュームワンを注文して頂く250人限定で、ソフトボックス・リファレンスも無料でお付けいたします。約束しましょう。あなたのお気に入りになることは間違いないありません。
作品の実現に向け多大なる労力を費やしてくれたSlickforceチームの皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。またそれ以上に、長年に渡り質問や感想を寄せていただいたお客様方、本当にありがとうございます。皆様の協力なくして、今回のような素晴らしい照明・撮影教材を作り上げることはできませんでした。実はこの商品の作成過程は楽しみで溢れていました。どんな様子だったかは上記のオフィシャルトレイラーでご確認ください。
先行特別価格は11月30日にて終了致しますので、MasteringLighting.com での先行予約はお早めに!
Make-A-Wish 夢を叶える撮影 at SlickforceStudio
自分の夢が叶う日。そんな日は一生のうちでも数えるほどしかありません。数ヶ月前、Make-A-Wishから、ある少女から手紙が届いたという連絡がありました。彼女の名前は、ダニエル・ディートリック。癌と闘病中だと言います。そして、なんと彼女の夢はSlickforceStudioで私と撮影をすることだと言うのです。もちろん私の返答は、Yes。
先週、Make-A-Wishは大きな夢の実現のため、ダニエルのロサンゼルス行きを手配しました。容姿はもちろん、心も美しいダニエルは、カメラの前でも自然体でいられる女性でした。私たちスタッフも彼女の無限のエネルギーには終始笑顔にさせられました。
多くの時間、サービスを提供してくれたチームのスタッフなしには、今回のようなことはできませんでした。この最高のショットはメイクアップアーティスト:セリース・ウィリアムス、ヘアスタイリスト:ダニエル・ブレイロック、衣装スタイリスト:タラ・ウィリアムスの協力によるものです。チームが一丸となり、ダニエルをスターへと変身させることに成功しました。一日で見た目を変えて何度も撮影を繰り返しましたが、すべてのショットが美しく、また楽しい撮影となりました。撮影の最後には、Bec & Bridgeからダニエルへと素敵なドレスが贈られました。
ダニエルの強さと前向きさにはスタッフ一同が関心させられ、彼女の勇気には心を動かされました。私は今回彼女をSlickforceStudioの家族として迎えられたことを誇りに思います。また Make-A-Wish Americaのボランティアのみなさん、たくさんの思いを実現させて頂き、本当にありがとうございました!