Archive for the ‘雑誌撮影’ Category

WMB 3D: 世界一の美女 エステラ・ウォーレンを撮影

わかりました、正直に本当のところを言います。わたしは自分の仕事が大好きです。こどものとき、いつの日か常に世界一の美女に囲まれて働く自分の姿を夢見ていました。そう考えてみると、本物のスーパーモデルの撮影を出来るのは毎日のことではありません。

多くの人がそうであったように、わたしも数あるシャネルのキャンペーンやティム・バートンの猿の惑星のようなハリウッドの大ヒット作を見てエステラ・ウォーレンのことを「知り」ました。わたしが初めてエステラと撮影したのは2011年のこと、アメリカのiGoPinkキャンペーン(そのときの記事はこちら)の乳がんのチャリティーの撮影で、わたしたちはこの瞬間に友達なりました。彼女の話にわたしは笑い、カメラの前の彼女はあたかも簡単に、魔法のように魅力的な表現を繰り出しました。これはまさにフォトグラファーの夢です。

WMB 3D:世界一の美女の最初の2版が成功をおさめた後、わたしは忘れられないような第3版を続けて出したいと思っていました。3部作の最後を飾るのにふさわしい分厚い表紙を心に描き、この際どさを芸術的且つ上品に魅せることができるのは、経験のあるモデルだけだとわかってました。エステラはどこから見てもわたしの思ったとおりで、挑発的だったり辛いポーズもあったにも関わらず、撮影中は終始人を引きつけていました。彼女は特に3D用の撮影にははしゃいでいました。

本日、 iPad、iPhoneGoogle PlayWMB 3D第3版でエステラの表紙とインタビュー、8ページにわたる特集をお披露目できることを誇りに思います。こちらのサグリンベニストアではコレクターズ印刷版も部数限定でお求めいただけます。(印刷過程についてはこちらをお読みください)グラビアチームの表現する美しい作品には畏れいっていますし、ミス・ウォーレンにはこれからもずっと忘れられないものになるであろう表紙を飾ってくれたことに一生感謝いたします。

どうぞお楽しみください!

クレジット
フォト  ニック・サグリンベニ
メイク  テレス・ウィリアムス
ヘア   アル・イングラム
スタイリング  ナタリー・ユリ

スチール ジョイス・パーク for SlickforceStudio

色校正 WMB 3D #3 コレクターズ印刷版

 

一度でもWMB 3D: 世界一の美女の印刷版を手にしたことのある方にはわかると思いますが、あれは出版物の王様です。2Dと3Dサイドを合わせると、雑誌自体の厚さは1.3センチを超え、225以上ものページ数を誇ります。どれもわたしたちのアートチームにより細部までこだわって撮影、リタッチ、デザインされています。だからこそ、印刷を運任せにはしたくないのです。

何年もの間様々な出版物に自分の作品が印刷されるのを見てきましたが、いつも傑出した出来に仕上げてくれる印刷所の一つがカナダのロウ・マーティン(元Dollco)です。WMB 3Dのオフィシャルプリンターに彼らを選んだのもその理由からです。2011年に第1版を受け取ったときは、CMYKカラーの印刷を見ているとは信じられませんでした。色彩がRGBディスプレイかというくらい豊かだったからです。第3版のときには、友達を訪ね、印刷過程を皆さんにお伝えするべくオンタリオまで足をのばすことにしました。(注意:ここからは技術的な話になりますので、お気の弱い方は素敵な写真まで読みとばされることをお勧めします)

出版のためのレイアウトが固まると、マスターPDFが生成されてFTPを通して印刷機へと送られます。プリフライト(色と用紙位置合わせの正確さを保証してくれるファイルの準備)によってイメージがクリアになると、確認のために高解像度のゲラ一式がロサンゼルスのわたしのところに送られてきます。確認ができたら、カラー分解インキパレットが焼かれ(顕微鏡なしでは見えないくらい小さい20ミクロンの解像度まで)印刷のためプレスにマウントされます。

第3版は最新のハイデルベルグ XL 40″ 10カラープレスで印刷されました。WMBの場合はページの片面につき5色の色版が準備され(一般にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、特色用インキもしくはワニス)、そのページが完成すると(順に裏返し)裏側も同様に次の5つの色版で処理されます。

各インキ密度はインプレスコントロールシートリーダーを使って調節されます。確認が出来たら、スイッチが入れられひとまとめに印刷されます。エステラ・ウォーレンで美しく飾られた表紙が、WMBのロゴとエステラのブーツにスポットグロスワニスをのせて仕上げをするため、2度目のプレスにかけられます。最後に、イメージの校訂、装丁、糊付、裁断を行い、きれいに綴じて商品として売られる準備が完了します。

わたしたちの前衛的な出版物をこれほどまでに素晴らしく面倒みてくれた、ロウ・マーティンの輝かしいチーム(パム、デイヴ、ブラッド、キャシー、ポール、ノア、ローズ、ロブ、エイプリルとチームのみんな)に感謝を送りたいと思います。この美しく印刷された本を間近で見るには、  Saglimbeni Store からWMB 3D Issue 3を注文してくださいね。

ビデオ:WMB 3D: 世界一の美女 メラニー・イグレシアスの照明

WMB 3D: 世界一の美女 プレミア版に向けて、今回がメラニー・イグレシアスとの初めての撮影となりました。グラビアというのは簡単にアダルト雑誌の類いに入れられてしまうので、難しい仕事です。WMBのグラビアはセクシーであるのと同時に洗練されたものであってほしいと思っています。

わたしたちはパサデナで美しい豪邸を見つけました。最高の家具と大きな窓付きの部屋です。ISO感度は低めで撮影したかったため、傘と拡散版で自然光を増大させました。この特別な設定のために、メラニーが座っている椅子のところに2400w/sパックの拡散傘を彼女に合わせ、窓の外には外の太陽光を増大させるためのオクタバンクを置きました。この撮影には沢山の扇風機を使っていたので、シャッター速度は出来るだけ速くしたかったのですが、自然光の露出を逃さないために1/125にとどめておくことにしました。ストロボからの髪の十分な露出のおかげでぶれすぎずにうまく行きました。

メラニーを含め、チームのみんなが素晴らしい仕事をしてくれたし、今でもこのギャラリーはWMB 3Dの最多ダウンロード数を誇っています。舞台裏の様子をビデオでお楽しみください。実際の撮影を体験していただくため、元のオーディオトラックをそのまま残しました。WMB 3DはiPad, iPhoneAndroidで無料でダウンロードしていただけます。

クレジット:
フォト by NICK SAGLIMBENI
ヘア by AL INGRAM
メイク by GABY RAMOS
スタイリング by SARAH WALLNER

トラベルログ:モロッコの魔法 パートⅠ – カサブランカ&マラケシュ

モロッコについて数日、恋に落ちずにいるなんて不可能でした。カサブランカは、典型的なハリウッドの名声によるところが大きいと思いますが、ミステリーとロマンスの映画のような光景を魔法で作り出しています。そして蛇使いに夜市、ブラスバザール。マラケシュは、冒険小説からそのまま出てきたかのようでした。

わたしが始めてモロッコを訪れたのは2009年、今回はその国を世界一の美女(絶景)用に3Dで撮るため再び訪れました。人々はフレンドリーで食べ物は美味しく、文化はまさに魔法のよう。アフリカ、アラブ、そしてヨーロッパの影響が入り交じり、モロッコというのは人々や地域の多様性と同じくらい様々な文化に富んだ国です。実は、町そのものがモロッコの最も西洋的なところと言えるでしょう。ですから、わたしはモロッコのトラベルログを4つのパートに分けました。

まずはカサブランカの壮大なモハメド5世モスクから始まります。それからわたしたちは南のマラケシュへ向かい、ジャマ・エル・フナのマーケット広場を訪れました。今でも湯気のたつ屋台の匂いやミントティーの味を覚えています。最後に、わたしはエル・ケラー・デ・ムゴーナのAzlag Dagger Cooporativeで驚くほど大きなナイフで遊ぶことができました。

冒険の続きは、 iPhone, iPad, Android phones & tabletsCollector’s Edition printWMB 3D: 世界一の美女で、お見逃し無く!

クレジット:

写真 1-6: Mohammed V Mosque, カサブランカ

7-13: 屋台, ティーカート, and brass souks line the Jemaa el’Fnaa square in Marrakech.

14: “それはナイフじゃない。ナイフはこっちだ。” エル・ケラー・デ・ムゴーナにて

 

WMB 3D: 世界一の美女 – エステラ・ウォーレン 3D表紙 大公開

今朝、間もなく発売の 世界一の美女 第3版の2DバージョンがGlobal Grind により公開されました。こちらが初公開となる魅力的なスーパーモデル、エステラ・ウォーレンの3Dバージョンです。

今回は信じられないような内容をたくさん詰め込んだため、226ページもの記録的なボリュームになっており、未体験の魅力がページから飛び出てくること請け合いです。今すぐ予約して 、これからまだまだあなたを待ち受けるニュースと画像に乞うご期待!

WMB 3D: 世界一の美女 #3 印刷へ

わたしはいつも芸術に関する産業技術に魅了されてきました。オフセット印刷、暗室、化学浴析出法、ドラムスキャナ、シルクスクリーン。間もなく発売になるWMB 3Dの最新版印刷の準備にあたって、現に暗室に足を踏み入れたことの無いフォトグラファーがいるように、もしかしたらこれからの時代のフォトグラファー達は、大型プレス印刷の畏れをまともに経験することも無くなるのかな、などと考えていました。そういうことで、読者の皆様のために最新の印刷の冒険の様子をお伝えすることにしました。

この10年雑誌のフォトグラファーとしてやってきて、自分の写真が素晴らしくも酷くも(アーティストなら誰しもが一生のうちいつかは経験することです)印刷されるのを見てきました。それは大抵プリンターや紙料、コーティング、色校正などに対する出版者の鑑識眼のある選択に大きく関わってくるのです。ですから、2011年に第Ⅰ版の WMB 3D: 世界一の美女を印刷するときは、印刷に関してはどういった方向性で行ったら良いのか、わたしはわかっていました。

先週、WMB 3Dの第3版をチェックするために、カナダのオタワに行ってきました。巨大なプレス設備を見て回り、美しい芸術がこんなにも巨大で見かけは決してきれいとは言えないような産業機械によって作り出されるという精密さに驚きました。後日実際の構成の様子を詳しく載せますが、好奇心旺盛なアーティストの皆さんのために、こっそりお見せします。

英国での優秀な評価

この夏、英国屈指の出版社による雑誌(Professional Photographer、Photography Monthly)にて表紙を飾り、イギリス全土に衝撃を与えました。

これら3つの表紙の内容はすべて私たちの高度な3D技術についてのものです。イギリスの観衆らはその技術を取り上げ、難しい質問も投げかけてきました。Sony World Photography Awardsのためロンドンに滞在中、ジャーナリストのジョン・セーバーが私にインタビューを依頼してきました。ほとんどのメディアが私たちが撮影による有名人の特集を組む一方で、ジョンとの一時間以上にも及ぶ対談では、複雑な3D技術やアートに対しても多く聞かれました。少し多くを語りすぎてしまいましたが、幸せなひと時でもありました。

ジョンの深いインタビューと彼の明瞭な記事、またArchant Imagingのアダム・スコーリーには心から感謝しています。3Dに情熱を注ぐアーティストとして、彼らのような強い興味をもつ人々とアートの裏に存在するサイエンス、未来の新しい分野、などについて話し合うことは非常に楽しい瞬間です。

Barnes & Nobleや本屋で「Photography Monthly」(2012年8月)、「Professional Photographer」(2012年9月)を手にとってみてください。ジョンのブログはこちらhere

Read the PrintWeek feature here.

ブロガー兼写真家であるジェイド・リサも私の2D写真について、つづってくれました。ジェイドとのインタビューにより多くの女性ファンから嬉しいお便りをいただきました。女性側に立った見方も考えてみる必要がありますね。See it here

ケンダル、カイリー・ジェンナー OK! Magazine ファッション特集

今週のOK! Magazineのファッション特集を是非ご覧になってください。私のお気に入り二人、ケンダル & カイリー・ジェンナーが輝いています。過去の二人のプロとしての初めての撮影を思い返すと、これほど面白く、素晴らしいモデルに成長した彼らを誇らしく思います。このショットは世界一のスタイリスト、モニカ・ローズと華麗なアーティスト、マリオ・デビバノビック、ロブ・スチッピーによるスタイリングです

フォトグラフ by ニック・サグリンベニ
スタイリング by MONICA ROSE
メイクアップ by MARIO DEDIVANOVIC
ヘアー by ロブ・スチッピー

プロダクションスティール by  デレック・エスクリッジ for SlickforceStudio

マキシム・インディア 75号表紙 フューチャリング マリカ・シェラワット

That’s the way, Maahi Ve.

先日、マキシム・インディアから彼らの75号の表紙のために Bollywoodの大スターマリカ・シェラワットの撮影依頼を受けました。最近のWMB 3Dからの勢いもあり、喜んで彼女の撮影を最重要事項として取り組みました。マリカはマリブに素敵なビーチハウスを持っており、そこを撮影現場として提供してくれました。今週インドでは、マキシム・インディアの75号が発売され、iPadやiPhoneでの購読も可能になります。下の舞台裏動画もお楽しみ下さい!

クレジット:

フォトグラフ by ニック・サグリンベニ
メイクアップ by テレース・ウィリアムス
ヘアー by アル・イングラム
スタイリング by イバン・ビトン
BTS ビデオディレクター by デビット・リベラ for SlickforceStudio

マーベルの立役者 スタン・リー for WMB 3D

The Amazing Stan Lee and Spider-Man

私は自分のキャリアを通じ数々の美しい女性を撮影してきました。ですが、このようにヒーローと仕事ができる日はほとんどありませんでした。私がマーベル社、スタン・リー(共同制作者)にWMB 3Dで「レジェンド」を共に制作しようと依頼し、彼が頷いた時にはここまでの楽しみを経験することになるとは思ってもいませんでした。

リーはそのうわさ通り、寛大で、腰が低く、そして面白い人でした。あたかもスパイダーマンピンボールマシーンやシルバーサーファーの壁画などそれほどの大作ではないと言わんばかりに、彼のオフィスの壁には彼とロナルド・リーガン、スティーブン・スピルバーグ、ビル・クリントン、マイケル・ジャクソン(名前を挙げるとキリがありません)の写真が並べられていました。心からの感謝をリーと私たちの3D撮影にオフィスを提供していただいたPOW! Entertainmentのみなさんに送ります。こちらはスタン・リーからの抜粋です:天才の考え、 Issue 2 of WMB 3D!での特集。

“私は17歳で仕事を探していました。そして新しい出版社があることを聞きつけたので、オフィスに向かい、すぐに申し込みました。私は雑誌部に申し込んだつもりでしたが、募集していたのはコミック部でした。漫画家になるなんて考えたこともありませんでしたが、その仕事は面白く、実際に私の仕事ぶりも評価されました。会社に出世させられるので、今ではやめるにもやめられません。”

彼の仕事を見つけたきっかけも彼の活躍ぶりのどちらも、思いがけないもので、興味をそそられる内容でした。ですが、それ以上に面白いことは、いかにキャラクターとストーリーのアイデアが彼の頭には簡単に浮かびあがるのかです。彼は言います。「私自身なぜこのようなキャラクターを思いついたのかはわかりません。彼らが当時ものすごく特別だったとも思いません。出版社が私に「スタン、別のタイトルを考えてほしい」と言い、私はこれで本が売れるのであればローンが返せる、なんて思いながら「わかりました」と答えました。当時はその本についてインタビューを受けることなんて考えもしませんでした」とカジュアルに付け加えました

意外にも、リーはひらめきを得たことなどないと言います。「私は道を歩いているときに突然、「あっ素晴らしいアイデアが浮かんだ」などというタイプの人間ではありません。私が普段考えることなんて、今日の夕食は何か、または天気のことぐらいです。そして、休みの日にスーパーヒーローについて考えることはありません」と彼は言います。そして、私の次の質問を悟ったかのようにこう付け加えました。「夢を思い浮かべ、それを描き出す。ただそれだけです。私の仕事はごく簡単です」

2011年11月、88歳にして、リーはハリウッド・ウォーク・オブ・フレームからスターを受け取りました。そしてこれが妥当なものかと聞かれた際彼はこう答えました。「私がもっとお金持ちであれば、誰もこのスターを触らないように24時間の監視役を雇いたいです」そして、謙虚にこう加えました。「ポール・ニューマンやソフィア・ローレンらと同様のスターを頂けるなんて本当に驚きました。ですが、未だになぜわたしが頂けたのかは理解できません。たぶん彼らは私が誰か他の人だと思っているのでしょう。でも、このまま内緒にしておきます」

クレジット:
フォトグラフ by ニック・サグリンベニ
インタビュー by ケイティ・ペグラー

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